木曽駒ケ岳へ車中泊お試しの旅

車中泊で全国各地を旅行しているという友人の勧めで、自分たちも試してみることにした。


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車中泊旅行では次の日に疲れを残さないよう体を伸ばして快適に安眠できるというのが第一。

そのためには、まずは車の改造。

後部座席をはずして、床は板でフラットに。










狭い車内を少しでも有効に使うため、床下は物入れに。



窓は遮蔽と保温のためのカーテンを取り付け。


この時期、場所によっては相当な寒さが予想されるので、床には銀マットを敷き、さらに布団を敷いて、その上に寝袋を敷き、さらに毛布を用意する。

車内の灯りは車のバッテリーの消耗を防ぐため、乾電池使用のLEDランタンを使用。

とりあえずは最低限の準備をして、短期のお試し旅行を!



週間天気予報を見ると、明日からの三日間、全国的に晴天が続くという予報、急遽10月19日(金)〜21日(日)に決行。


行く先は木曽駒ケ岳へ2泊3日の旅を計画。

準備をして、午前10:30自宅を出発、大津SAで昼食休憩。
昼食は少し奮発して近江牛カレーを食べる。

澄み切った晴天、レストランの窓からの景色も「こんなにスッキリと遠くまで見える日はなかなか無いですよ」とレストランの方が言ってられた。


たっぷり休憩を取りながらゆっくり走って中央道駒ケ岳SAに到着したのは午後6時ごろ。

SAで買ったおでんなどを肴に車内で持参のビールでくつろぎ、荷物を前席に移動して21時頃には就寝。

トイレに近いところに駐車したが、大型トラックは就寝中でもエンジンをかけたままの車両が多く、音がうるさくて、なかなか寝付けなかったが、いつの間にかぐっすり。

翌朝5時ごろ起床、気温は7℃とかなり冷えたようだが、車内は寒くなかった。
初めての車中泊はまずまずの寝心地。

朝食はSAでシャケ豚汁定食。

外へ出ると日が昇りはじめ、山々が赤く染まる。




6:20駒ケ岳SA出発。
6:30菅の台駐車場着。
ここから奥へはマイカーは入れない。

車を置いてバスで40分、標高1661.5mの、しらび平へ。

しらび平からロープウェー、車窓から見る山肌は紅葉真っ最中。



高低差950mは日本一というロープウェーで約8分、標高2611.5mの千畳敷に到着。

ここの紅葉はすでに終わり、山肌には昨日降った雪が残っていた。






ロープウェー千畳敷駅脇から見た駒ヶ根市方面の絶景。

駒ヶ根市を覆う雲海の向こうは南アルプス、その向こうには富士山が望める。

帰宅してから調べると、富士山までは直線距離で約100Kmほどであった。









千畳敷カールはすでに初冬の風景。

南アルプスの山並み、雲海を楽しみながら、急な八丁坂を登る。








ほとんどが落葉してしまった中で、見事に紅葉して残っていたナナカマドの木。







千畳敷カールの上方は草木もほとんど無い岩山。

登坂路の八丁坂はかなり急なガレ場のようである。








急坂ではあるが、道はよく整備されていて登りやすい。







見事な雲海と富士山を何度も振り返りながら急坂を登る。

手前の赤い実はナナカマドの実。






浄土乗っ越まであと一息。

ここまで登ると山容は3000m級の山らしくなり、アルプスに登っているという実感が湧き、ワクワクしてくるが、息切れがして頭が重く、何か変?


何とか八丁坂を登りきり、浄土乗越に到着したが・・・・。

どうやら高山病の気配。
軽い頭痛がして、気分が良くない。

若い頃は北アルプスや富士山にも登ったが、何とも無かったのだが。
歳のせいかどうも高山病になりやすくなったようだ。

退職後、スイスへ行ったときが最初、次に中国四川省奥の方へいったときにも同じような気分になった。






登ってきた左手には標高2981mの宝剣岳がそびえる。






登ってきた右手には標高2883mの前岳のなだらかな稜線。

宝剣岳、前岳、どちらも行ってみたいところだが、気分がすぐれず、宝剣岳下の山小屋、宝剣山荘で一休みすることに。

その間にカミさんが一人で前岳へ。
したがって、次の写真から宝剣岳へ戻るまでの写真はカミさんが撮ったものです。






高〜い霜柱







前岳の全貌とその向こうは南アルプスの山なみ。








前岳山頂からの眺め

私は行ってませんが、写真で見てもすばらしい!





ホシガラス

高山のハイマツ帯にいるそうですが、私はまだ実物をみたことがありません。

偶然に出会い、近くでしっかり撮れました。







針葉樹の実が主食で、ハイマツの実を好んで食べるそうですが、このときは下に生えている草(木?)の実を食べていました。







途中で出会った若い男性に撮ってもらったと言う。

他にも2,3枚あったが、いずれもアングルが良く、カメラに自信のある人だったらしい。






約2時間後、宝剣山荘(左側の青い屋根)に戻ってきました。
右手の赤い屋根は天狗荘。

往復40分程度と聞いていたのに、余りに遅かった。

分かりやすい道だから大丈夫だろうと、一人で行くことをOKしたが、超方向音痴のカミさん、間違った方向へ行ったのかと心配しました。

おかげでたっぷり休憩でき、高山病も治り、気分はスッキリ、おにぎりの昼食を済ませ、ちょっと遅くなったが駒ケ岳へ向けて出発。








ごろごろした岩の転がる道だが、八丁坂のような急な道ではなく歩きやすい。











眼下に続く絶景を楽しみながら進む。










赤い屋根の中岳山荘の向こうが中岳山頂。









中岳山頂に到着。

山頂はゴツゴツとした大きな岩がごろごろ。








中岳を越え、急坂を下ると青い屋根の駒ケ岳頂上山荘が見える。

その向こうが駒ケ岳の頂上、もうすぐだ!







雪で滑らないよう、足元に注意しながら一歩一歩頂上へ!












やった〜!
ついに標高2956mの駒ケ岳山頂到着







はるかかなたの富士山もハッキリと。










まわりは360度のすばらしい絶景!









いつまでも見とれていたいところだが、雲が湧いてきそうな感じなので、急いでもと来た道を引き返す。












下りは上り以上に滑りやすく、一歩一歩、気をつけて慎重に下る。









正面に宝剣岳、その下に宝剣荘と天狗荘が見える。




浄土乗越を経て八丁坂を千畳敷に向けて下る。

八丁坂は上から見ると、こんなところを上ってきたのかと思うほど、登った時以上に急坂に見える。

千畳敷からロープウェー、バスを乗り継いで菅の台へ。

下山後、早太郎温泉こまくさの湯へ。
大変いい湯で、すっかり疲れを取ることができた。

その夜はコンビニで缶ビールを仕入れ、中央道へ。

今夜は違うところで泊まろうと、駒ケ岳SAを飛ばして恵那SAまで行って車中泊。

缶ビールは仕入れてきたが、恵那SAにはレストランはあるが、弁当やおかずは売ってなく、ありゃ〜!
仕方なくみやげ物の燻製や漬物を肴にビールを飲む。
駐車した場所は写真のように大型車から離れた場所で、トイレからは遠いが静かに良く眠れた。

翌朝はレストランでサンドイッチとコーヒーのセット。
9時ごろ、ゆっくりと出発。






米原ICを降り、グリーンパーク山東へ向かう。

途中、醒ヶ井水の宿駅へ立ち寄り、弁当を仕入れる。









このあたりは湧き水が豊富で、飲用可の湧き水が自由に汲める。

飲んでみたところ、やわらかい感じの軟水のようだ。








グリーンパーク山東は伊吹山のふもと。

伊吹山の山頂には薄く雲がかかっていた。








野鳥の楽園という触れ込みだが、水鳥が主のよう。
この季節には種類は少なく、立ち寄ってみたがもひとつだった。

公園やキャンプ場など、整備されすぎて、かえって野鳥は少なくなったのでは?

午後5時ごろ、無事我が家に到着。
先ずは良い旅であった。

今回は当初、車中泊の体験を目的に旅に出たが、駒ケ岳があまりにもすばらしく感動したので、車中泊のほうは影が薄くなってしまった。

しかし、宿の予約をしたり、予約に縛られて日程をこなしたりする必要がなく、車中泊を使って気ままに旅行できることが分かった。

車もより使いやすく工夫し、今後はオートキャンプ場なども利用して、アウトドアーを楽しみながら、いろんなところを旅してみようと思う。

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